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日本の末日聖徒イエス・キリスト教会歴史

日出づる国と共に

 

 

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掲載一部

第一章  日本伝道の幕開け

     横浜港に上陸した宣教師

 異国の地に不思議な異人た()

 横浜ニュースより

 四人のモルモン宣教師が来日した。日本人の着物の方が自分たちの着ているものよりも秀でていることをやがて宣教師たちは知るであろう。

 この記事は到着直後から出された中傷記事の典型的な初期のものである。

 しかしながら、中には友好的な新聞もあった。ジャパン・ヘラルド紙と時事新報である。両紙は代表者を差し向け、一時間半にわたって教会について話し合い、写真とモルモン書と他の資料を持ち帰った()両紙は教会を中立的立場から記事を載せた。前者は英語で後者は日本語で。

 蒸気船エンプレス・オブ・インディア号に搭乗したヒーバー・J・グラント一行、四人の宣教師は、一九〇一年(明治三十四年)八月十二日に横浜港に到着した。同行の宣教師は、十年の伝道経験がある、ルイスA・ケルチ、ソルトレーク・タバナクル合唱団の副隊長を務めており、グラント長老の元秘書であったホレス・S・エンサイン、当時十八歳、純粋で強い信仰の若きアルマ・O・テイラーである。出発前の六月二十六日に歓送会が催され、ロレンゾ・スノー大管長は、次のように述べた。「主が初めて長老たちを遣わされる時、その人たちはその時代でどんな働きをするか、何を成し遂げられるかについて、ほとんど知らされていませんでした。その人たちは、ある面では失敗しましたが、一つのことに関しては失敗しませんでした。

彼らは義務を果たしたのです。

……(中略)……

 間もなく日本に出発するこの兄弟たちについても、主は彼らが成功するとは、私に示して下さっていません。しかし、主は彼らが行くことが彼らの義務であると示されました。彼らはその結果について思い煩う必要はありません。ただ主の御霊が示すことを求めるように注意することです。自分の知恵に左右されるのではなく、神の知恵により行動しなさい」()

 到着翌日には、時事新報の記者が宿泊先の横浜グランドホテルに訪ねてきている。また一日後の八月十四日と八月十六日には、時事新報に「モルモン宗の日本布教」と「モルモン宗宣教師の談話」の記事が掲載された。また八月十四日には東京の「二六新報」の英文記者岡野英太郎(演説博士)が宣教師を訪ねた。またこの邦訳が二十日付に、掲載された。岡野博士により、中立的な報道が「二六新報」でなされた。

 次のグラント長老の公式声明文は、「二六新報」の邦訳原文ではなく、聖徒の道で再度訳されたものに基づいている。このメッセージは「真理の光への招待」とも呼ばれている。

  偉大にして進歩的国家である日本の皆様へ

 私はいと高き神の使徒すなわち神に仕える者として、ユタ州ソルトレーク・シティを本拠とする末日聖徒イエス・キリスト教会より派遣された者であり、同道の者と共に日本の皆様にごあいさつ申しあげ、私どもが携えてきた重要なメッセージをご検討いただけるよう望む次第です。私どもは皆様方が信じておられる真理やこれまで受けてこられた啓蒙(けいもう)の光を奪おうとして参ったのではなく、より偉大なる光、より豊かな真理そしてより進んだ知識を携えて参りました。そしてこれを無条件で差し上げたいと望んでおります。皆様方は、宇宙の創造主であり共通の御父であられる方の子供たちであります。また英知として存在する人の霊は神がもうけられたものであり、その結果この地上のあらゆる男女はその人種、血族、種族、国語にかかわらず、すべてが兄弟姉妹なのです。私どもは皆様方のこの世での、また次の世での福利を願い、兄弟愛の精神でお近づきになりたいと望んでおります。私どもに与えられている使命は、神のみ言葉とみこころを世に()べ伝えるようにという、神の戒めによる義務に基づくものです。私どもが行なうことのすべては、自らの名前や個人的な目的のために行なうのではなく、神の神聖な権能によって行なうのです。皆様方が私どもの言葉に耳を傾けてくださるように、切に願ってやみません。

 どの時代においても、自らの民族および国家のために、神から霊感を受けた人が何人かおりました。そのような人々がもたらした知識の光は、夜空に輝く星にたとえることができるでしょう。その光は、それが天に現われたその時代と状況に順応して参りました。しかしすべての星はより偉大なる光、より高い真理が現われる日を待ち望んでいたのです。このより偉大なる啓示はすでに与えられました。私どもはこれを皆様方にご説明申しあげるようにという天からの命を受けて、参ったのです。キリスト教国家と呼ばれる国々が権力や勢力を持ち、進歩発展を遂げていることは、キリスト教には何か偉大なものがあり、また善をもたらす力があるという事実を物語っております。しかし、数々の教派に分かれて互いに争っている事実を見ると、何か過ちが存在しており、それが統一の代わりに争い、平和の代わりに戦争をもたらしてしまうことを示しております。ナザレのイエスが全人類をひとつの家族として統一し、悪から(あがな)うために神から与えられた宗教を教えられたことは事実です。しかし弟子と称する者たちの中にも過ちが入り込んできて、地上は暗黒に包まれ、天からの光は隠されてしまったのです。

 大いなる永遠の神はその無限なる慈悲によって、御子イエス・キリストが教えられた教義を地上に回復されました。すなわち、イエス・キリストが再びみ姿を現わされて主の教会をもう一度地上に組織され、初期の簡潔さをそのまま持ち、当時と同じ権能と力を備えた教えを宣べ伝えるために(しもべ)たちを選び、権能を授けられたのです。これは時の初めから幾世代にもわたって、多くの聖見者や賢人、詩人や予言者が述べてきた事柄がすべて成就する前触れと言える出来事であります。大いなる永遠の神は天からみ言葉をお授けになって、民と交わる道を開かれました。そして、あらゆる国々のすべての神の子らに、その階級、信条、地位人種にかかわらず、悪の道を捨てて罪を悔い改め、心から神に近づくよう、また神から与えられた権能を持つ者によって、罪の(ゆる)しために水に沈められる浸礼(バプテスマ)を受けるよう、命じておられます。さらに、このように神のみ言葉に従うすべての者には、神から権能を受けた者の按手(あんしゅ)によって聖霊が授けられるという約束が与えられております。こうすることによって新しく生まれ変わり、すべて従順な人々に天の王国の扉が開かれるのです。

 私どもは神の権能によって日本国民の皆様のために、聖なる(かぎ)によって天の王国の扉を開き、義なる太陽が放った光のもとに(きた)れと申しあげます。そしてさらに、人のものでなく、真実にして生ける神が威厳と栄光をもって、統治される天からの貴重なる祝福を(ささ)げるものであります。皆様方の先祖が受けた善きもの、人を善へと導く教えは、この光に比べればほんのかすかな光にすぎないのです。私どもは真昼の光の源からまっすぐに放つ真理を携えております。皆様方が光と真理を求め、神聖にして永遠であられる神のみもとへと至る唯一の道を歩まれるよう願ってやみません。そうすることにより、皆様方は平安と愛と喜びに満たされ、義人による王国を地上に設立するために、あらゆる国々および民族の偉大で心の清い人々と、一体になる方法を知るようになることでしょう。また来世においては、永遠の御父のみ前において正しく罪の贖いを受けた人々と共に住み、日の光栄の栄光を受けて永遠に統治するのです。キリストのために働く僕 ヒーバー・J・グラン()